インタビューライティング制作事例

寄り添い続けるサロンオーナーの心が和む“未来地図”

※こちらは、ご依頼者様(サロンオーナー)のSNS掲載用プロフィールとして制作したコンテンツです。

「来てくれたからにはきれいになってほしい」
三者三様の悩みに手厚すぎるほど熱心に向き合えるのは、美容オタクだから。

それだけだろうか……?

シミケアサロンを営む奈良佑貴さんは、現在インナーヘルスケアマッサージという新たなサービスを広める活動にも尽力しており、いずれは高齢者向けの美容サービスも始めたいのだとか。

誰のために何をしたいのか。多忙を極めながらも、複数の柱を並行する彼女を突き動かすのは、悩める全ての人に抱く「ある想い」でした。

美容サロン オーナー プロフィール

奈良佑貴(ならゆうき)1989年秋田県出身。平成24年より11年間ドクターシーラボ西武秋田店の美容部員として勤務。2023年1月シミケアに特化した美容サロン「tsumugi堂」をオープン。その他インナーヘルスケアマッサージ認定講師・菜食育アドバイザーの資格を併せ持ち、老若男女問わずさまざまな心と体の不調に悩む人の“根本的解決”に向けたトータルケアを提供している。

愛にあふれた「お節介エピソード」

シミケアサロン、マッサージ、介護美容とやりたいことが盛りだくさんな彼女。その原点となるエピソードには「人想い」な佑貴さんらしさが所かしこにちりばめられていました―。

1.美容の枠を超えて寄り添った“恋するおばあちゃん”

──いずれは高齢者向けの美容サービスも始めたいそうですが、そう思ったきっかけは何ですか?

きっかけは二つあって、どちらもドクターシーラボ(以下:シーラボ)に勤めていた時のことです。

ドクターシーラボ西武秋田店
11年間勤めたドクターシーラボ西武秋田店

一つ目は、入社当時から10年以上通ってくれたおばあちゃんの話。一人暮らしのかわいらしいおばあちゃんで、たくさんの化粧品を買ってくれる方でした。和気あいあいと楽しく接客させてもらっていたのですが、年々認知症の症状が見えるようになってきたんです……

会計をする時に、カードも現金もなくてATMに行ったはいいけど、暗証番号が分からなくなって。化粧品は買えなくても、食料品などのライフラインを整えるために西武(シーラボが入っていた百貨店)に来ているわけだから、お金をおろすため一緒に銀行に行ったこともあります。第三者だから何もできなかったんですけど……

心配になって彼女の状況を秋田市に確認したこともあります。担当のケアマネさんに話を聞くと、徘徊(はいかい)していなくなることもあったようで、あまり出歩かないようにと化粧品は近くで買うよう説得したそうです。

ドクターシーラボ 美容部員

時間とともに症状は進んでしまって、お札と小銭を入れたビニール袋とキャリーバッグだけ持ってきて、同じ商品を何度も欲しがることがありました。

「昨日買ったよ」と伝えても、「顔を洗ってきれいにしないと病院に行ったときに恥ずかしい」と言ってきかないんです。

薬剤師さんに恋をしていたんですよ! タイムスリップして少女のように戻った姿を見て、かわいいなぁって思った時に、はっとしました―。

女性のきれいになりたい気持ちって、最後まで変わらないんだなって。年をとると美意識なんてなくなるって思ってたけど、そうまでして化粧品を買うんだなって気付かされた出来事でした。

ドクターシーラボ 美容部員

2.最期まできれいに映ってほしいから

二つ目は別のおばあちゃんのお話。この方は50代の娘さんと一緒に10年くらい通ってくれました。何でも相談されるほど親しくさせてもらっていたのですが、やはり高齢だったので認知症を発症し、別の病気で余命宣告もされちゃったんです……

そこで、娘さんがある提案をします。写真館で親子写真を撮ろう、娘さんはおばあちゃんの着物を仕立て直して着る。だから「この日まで頑張ろうね」って。

私もおばあちゃんが写真映えするようなメークを相談され、協力しながら無事に写真を撮ることができました。

写真ができあがって間もなく、おばあちゃんは亡くなってしまったんですが、娘さんが遺影となったその写真を持ってお店に来てくれたんです。涙を流しながら「撮れたよ、ありがとう。最後まで奈良さんのこと言ってたよ」って……

こういう仕事に就けて良かったなと思えた瞬間でした。

インタビューの様子
涙なしでは語れない」彼女の原点

シーラボを辞める時は「本当にこういう仕事が合ってるし、自分でやった方がいいよ。絶対行くから」って言ってくれて、今となってはそれが後押しになったのかなって。

ゆくゆくは「介護美容」という分野で会社をおこして、美容と介護に興味がある方向けに職を作り出し、女性の雇用を増やしたいとか。自分たちが入りたいと思える高齢者施設を作りたいとか。夢はいろいろあるんですけど、まずは一つ一つというところです。

3.何気ない相談でも解決のために手を尽くす

──マッサージの方を始めたきっかけは何ですか?

シーラボを辞める頃に知人から、子どものメンタルが落ちたり、ストレスで体に支障が出たりしている話をよく聞いていたんです。調べてみると、今はうつ病になる子どもがすごく多いことを知って、体や心の安定を勉強したいと思っていたときに、マッサージと食育がセットになっている資格に出会いました。

資格証明書
F.O.C Life'sの民間資格である菜食育アドバイザー(左)インナーヘルスケアマッサージ認定講師(右)を取得

みんな不調があればサプリ・漢方・薬・化粧品とか何でもかんでも「足す」けど、どれだけ足しても自分の体が穴だらけだったら何も吸収しないんです。自分もそうでした。デスクにはいつも私専用の頭痛薬があって、体温は常に低く35℃台、免疫力も落ちてたし……

肌とか体って食べた物でできてるじゃないですか。でも食べ物だけ気をつければいいわけではなくて、昔ながらに食卓をみんなで囲むことも大事。睡眠は時間だけでなく質も大事だし。

そういうことを1年間勉強しながら体質改善をしたら、今は調子がすごく良くて。風邪もひかないし、肌の調子も良い。自分も体感したからこそ、同じように悩んでいる人たちに教えてあげたいんです。

──体や心の安定にはまず「土台を整えること」が必要。美容とマッサージは違うようで、佑貴さんが伝えたいことの根本は同じなんですね!

インナーヘルスケアマッサージ 子ども
さまざまな不調をケアする「インナーヘルスケアマッサージ」

「tsumugi堂」の魅力を物語る二つの“言葉”

サロンを訪れたお客さんが、口をそろえて言うことがあるそうです―。

「ここに来たらメモをとりたくなる」美容オタクによる熱心な指導

──私も施術を受けてみて、プラスアルファのアドバイスやバックアップが素晴らしいなと感じました。「美容オタク」という言葉がピッタリだなと。

ありがたいことにそう言ってくれる人がすごく多くて、ここに来ると「メモをとりたい」って(笑)。来たからにはきれいになってほしいので、早く確実に結果が出るように、生活習慣からサポートさせてもらいます。

私がどんなに施術をしたり、良いものを使ったりしても、例えば洗顔の仕方に原因があれば解決は難しい。何でもネットで買える時代だけど、対面の良さはそこにあるのかなって。

──だからカウンセリングもすごく丁寧なんですね!

「肌がきれいになりたい」っていう理由で来る人って実はいないんですよ。肌がきれいになることで、自信を持ちたい・若いママでいたい・モテたい・ちやほやされたい(笑)。みんなその先の目標を内に秘めてる。そういうのって本人も気付いていなかったりするので、カウンセリングでくみ取れるように意識しています。

カウンセリングシート morrypro
各社から厳選したこだわりのカウンセリングシート

「思わず口を滑らせちゃう」話しやすい空間

──初めて来店するお客さんだと、話が弾まないこともありますよね?

それが全然なくって! みんな話しやすいと言ってくれます。例えば、他のサロンではいつも” 話しかけないでオーラ”を出して寝てるっていう子がいたんですけど、「何か分かんないけどここに来ると口を滑らせる」って言われて(笑)。

──何か気を付けていることはあるんですか?

「初めまして」の時は最上級の笑顔で、オープンに接するようにしています。最初が肝心というのはシーラボ時代にたたき込まれているので。お店の外にいる時もなるべく口角をきゅっと上げてニコニコしています。

あとは不快な思いをさせないように、失礼のないように気をつけているくらいで、心がけているとか大それたことはございません(笑)。

シミケアサロン オーナー
予定管理は使い古された手書きのカレンダーで行う「庶民的な部分も魅力の一つ(笑)」

──だからこそ、相手もリラックスできるのかもしれないですね。

人前でしゃべるの苦手なんですけどね。それも脳科学的にちゃんと理由があるらしいですよ。調べたんだけど………………

※オタクトークで盛り上がり、大きく脱線したため以下省略いたします(笑)。

目指すところはあの有名な○○

──これまで話を聞いていて、誰かが困っていると「アクションを起こす」のが佑貴さんらしさなのかなと思いました。そのままスルーする人もいるけど、とことん調べるんだなって。興味のないことでも調べるんですか?

すぐ調べるし、すぐ資格もとっちゃいます。知らないことでも悩んでいる人がいたら原因を知りたい。何かあったら相談したい人になりたいです。スーパーお節介なんですよ(笑)。

美容サロン 友人
「友達もたくさん来てくれる」と親しみを込めて話す姿が印象的

──佑貴さんにとって、美容ってあくまでツールの一つだったんじゃないですか? ことの始まりは全て「人を助けたい」という気持ち。だからこそ、マッサージや介護のように美容以外の道も広がったのかなって。

やっぱり最終的には「人」ですよね。きっかけになっているのはおばあちゃんとか子どもとか、幅が広くて自分でも分からなかったけど、誰のためになりたいって「みんな」なんです。

最終的にはアレになりたいんですよ、徹子の部屋みたいな(笑)。

おしゃべりしにきて、あれこれ引き出しがいっぱいあって「今日はこれ買ってく?」って。このサロンがそういう場所になればいいなって思ってます。

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