前回ご紹介した野球指導者の渡辺龍馬さん。人を惹きつけてやまない彼の周りには、その活動を後押しするすてきな人たちがたくさん集まっているので、何人かご紹介してみようと思います。
1人目は、指導を共にする佐藤良介コーチ。下積み時代から龍馬さんを慕い続けた右腕的存在です。
「ナベさんってほんと人たらしですよね。僕にはない才能です」
龍馬さんを慕う気持ちがあふれる印象的な言葉です。
二人の歴史は古く、10年以上前にさかのぼる。お互いに母校である中央高校でコーチをしていた時に出会いました。龍馬さんの「自分が挑戦したことを子どもたちに還元しようとするスタイル」は当時から変わらず、閉鎖的な秋田の野球を変えたいという強い想いに賛同したんだそう。
龍馬さんがキャリアを積むためにポーランドへ渡る際「一緒に行く?」と聞かれて、ふたつ返事で即決。当時のことを「同じ部屋で常に一緒に過ごしたんですけど、ナベさんって大事な試合前になると寝れなくなったりして、結構繊細な面があるんですよ」と笑いながら話してくれました。
二人はすごくバランスがとれて見える。
自身をキャッチャー気質と例える良介さんは、メインステージに立つより、見えない部分をカバーしたり裏で支えたりする方が好き。「ナベさんを敬愛しているので、やりたいことをお手伝いしたいんです」と。どんなに賞賛しても「いえいえ、自分はまだまだなので」と謙遜する姿が人柄を物語っている。
だからといって、ただ後ろをついていくだけでいいのか? というと、そうではない。
「自分は(教員経験を活かして)教育的な所やトレーニングの部分など、違うフィールドでコーチングしながら子どもの成長に寄り添いたい」それぞれが価値を提供して互いに高め合える関係性が、素晴らしいなと感じる言葉でした。
先月から本格的に龍馬さんの元で働くことになった良介さん。誰かと何かを共にするという決断は、勇気もいるはず……それでも彼は「ナベさんと10年近く一緒にいて、想いが違うと感じたことは一度もない」と言い切った。
そんな存在と出会えるって、すごく貴重だと思うんです。だけど、それはきっと龍馬さんだからこそできたことなのかな? とも。
思いのままひたむきに走り続けたら、出会うべく人と出会い、たどり着くべき場所にたどり着く。人を惹きつけ応援される、龍馬さんらしい道です。
私はこの先どんな人と出会うんだろう。先のことなんて全く想像もできないし、不安な日もある。だけど自分の未来がすごく楽しみに思えた帰り道となったのでした。
「NABE BASEBALL ACADEMY」スタッフ
中学硬式野球チーム
@akita_nba_pony コーチ
少年野球チーム
@samurai_blacks_jr コーチ
佐藤良介さん
@sukeryo.31